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業務改善

業務効率化ツールの選び方|おすすめの種類と、増えすぎて効率が落ちる会社の共通点

業務効率化ツールの選び方|おすすめの種類と、増えすぎて効率が落ちる会社の共通点

「業務効率化ツールがたくさんあって、どれを選べばよいか分からない」「ツールを入れたのに、かえって仕事が増えた気がする」

業務効率化ツールは、チャット、情報共有、タスク管理、顧客管理、会計、勤怠、自動化と種類が多く、それぞれに多くの製品があります。おすすめの一覧を見て機能を比べるほど、「この業務はこのツール、あの業務はあのツール」と導入するツールが増えていきがちです。

結論から言うと、業務効率化ツールは、機能の比較ではなく「何を達成したいか」から選ぶと失敗しにくくなります。機能を比べて足りないところを別のツールで補っていくと、情報がいくつものツールに散らばり、探す・保存先に迷うといった手間が増えて、効率が落ちることがあるためです。

本記事では、業務効率化ツールの主な種類と代表的なツール、ツールが増えすぎると効率が落ちる理由、選ぶ前に決める「自分たちの仕様」の作り方、状況別の選び方、Metooの支援現場での判断を解説します。システム導入の進め方そのものは、システム導入で業務効率化はどこまでできるかで解説しています。

なお、合同会社Metooでは、散らばった情報と業務の整理から、Notionでの仕組みづくり、社内での定着までを支援しています。

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Notionを初めて使う方に向けて、基本の使い方を動画でも解説しています。あわせてご覧ください。

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山田怜司

合同会社Metoo代表 山田怜司(管理の山田)

Notion認定コンサルタント・Notion公式アンバサダー・JCC認定プロコーチ。バックオフィス業務に16年携わった経験を活かし、法人40社以上(2026年4月時点)にNotion導入・活用のコンサルティングを提供。YouTube登録者は23,000人超(2026年9月時点)。業務効率化やチームマネジメントに強みを持つ。

業務効率化ツールは「機能」ではなく「達成したい状態」で選ぶ

業務効率化ツールは「機能」ではなく「達成したい状態」で選ぶ

業務効率化ツールを選ぶときは、先に「どんな状態を達成したいか」を決め、その状態を実現できるツールを探す順番にします。ツール同士の機能を比べるところから始めないことがポイントです。

機能の比較から始めると、「このツールではこれができない。それなら、その部分だけ別のツールを使えば両方できる」という考え方になりやすくなります。一つひとつの判断はもっともらしく見えますが、続けるうちにツールの数が増え、情報が分かれて置かれるようになります。うまくいかないと、また別のツールを試す、という繰り返しにもなりがちです。

反対に、達成したい状態から考えると、必要な条件が自然に絞られます。たとえば「探したい情報が、すぐに見つかって使える状態」を目指すなら、情報がいくつものツールに散らばっていては実現が難しくなります。すると、なるべく1つのツールで完結していることが、ツールを選ぶ条件になります。機能の多さは、その条件を満たしたうえで比べればよいことです。

業務効率化ツールの主な種類と代表的なツール

業務効率化ツールの主な種類と代表的なツール

業務効率化ツールは、どんな手間を減らすかで種類が分かれます。法人でよく使われる種類と、代表的なツールの例をまとめると次のとおりです(2026年10月時点)。

ツールの種類減らせる手間代表的なツールの例
チャットメールや電話での
連絡・確認
Slack、Chatwork
情報共有・
ドキュメント
資料やマニュアルを
探す・聞く時間
Notion、Confluence、
Google Workspace
タスク・
プロジェクト管理
誰が何をしているかの
確認や催促
Backlog、Asana、Trello
顧客管理
(CRM・営業支援)
顧客と商談の情報の
転記や共有
Salesforce、HubSpot、
kintone
会計・
経費精算
仕訳の入力、
領収書の回収
freee会計、
マネーフォワード クラウド会計
勤怠管理打刻の集計、
給与計算への転記
KING OF TIME、
ジョブカン勤怠管理
自動化・
連携
ツール間の転記や
決まった手順の繰り返し
Zapier、Make

表のツールは、各種類でよく名前が挙がるものの例で、優劣を示すものではありません。機能や料金は変わるため、検討するときは各社の公式サイトで最新の情報を確かめてください。どの種類も、その種類の手間が、自社のどの業務で、どれだけ発生しているかが分かっているときに入れる価値が出ます。手間がどこで起きているか分からないまま入れると、使われないツールが1つ増えるだけになりがちです。

表を見ると、種類ごとに1つずつ入れれば業務全体が効率化するように見えます。しかし、種類ごとに別々のツールを入れるほど、情報の置き場所も増えていきます。会計や勤怠のように専用のツールに任せたほうがよい業務がある一方で、情報共有・タスク管理・顧客管理のように、まとめて1か所に置いたほうが価値が出る情報もあります。どこを分け、どこをまとめるかは、次の章からの考え方で決めます。

ツールが増えすぎると、効率が落ちる理由

ツールが増えすぎると、効率が落ちる理由

ツールが増えすぎると、情報がいくつもの場所に分かれ、「この情報はどこにあるのか」「どこに保存すればよいのか」と迷う時間が生まれます。1つひとつのツールは便利でも、ツールの間を行き来する手間が、減らしたはずの手間を上回ることがあります。

Metooが支援したAZism様の事例が、その典型です。社内SNSにはやり取り(流れていく情報)が中心に残り、マニュアルやルールのような残しておきたい情報は、OneDriveや各自のパソコンに、PDF・Word・Excel・スプレッドシートと形もばらばらに置かれている状態です。タスク管理も、Trello、Planner、Chatwork、LINE WORKSといくつものツールを試していました。

その結果、同じ慶弔休暇のルールが複数の版で存在し、社内SNSのスレッドでは「3日」、Excelでは「2日」と、どれが正しいのか分からない状態になっていました。さらに、ツールを切り替えるたびに、古いツールに大事な情報が残ったままになるという問題もありました。

AZism様の相談は、「いろいろとツールを入れたけれど効率化していない。何とか整理したい」というものでした。ツールの数が多いこと自体よりも、どの情報をどこに置くかのルールがないまま、ツールだけが増えていたことが問題だったと考えています。

AZism様に限らず、ツールが増えて効率が落ちている会社には、次のような共通点があります。

  • 機能の比較から選び、足りない機能を別のツールで補っている
  • どの情報をどのツールに置くかのルールがない
  • ツールを切り替えたとき、古いツールに情報が残ったままになる
  • 1つの部署で合ったツールを、そのまま別の部署にも入れている

どれも、ツールそのものではなく、選び方と置き場所の決め方の問題です。ツールを1つ減らしても、この4つが変わらなければ、しばらくするとまたツールが増えていきます。

選ぶ前に決める「自分たちの仕様」の作り方

選ぶ前に決める「自分たちの仕様」の作り方

ツールを比べる前に、自分たちが望む条件(仕様)を先に整理し、その仕様とツールを照らし合わせます。ツール同士を相対的に比べるのではなく、自分たちの物差しを持ってから比べるという順番です。

  1. 達成したいことを決める:業務を効率化したい、探したい情報をすぐ見つけたい、など。何が一番できるとよいのかを言葉にする
  2. 達成できている状態を描く:それが実現したとき、誰が・何を・どうできているかを具体的にする
  3. その状態に必要な条件を書き出す:情報が1か所にまとまっている、現場がスマホで入力できる、など
  4. 条件を満たすツールを探して比べる:ここで初めて、ツールの機能や料金を比べる

2と3が、この進め方の中心です。たとえば「新しく入った人が、先輩に聞かなくても社内のルールを確かめられる」という状態を描くと、「ルールが1か所にまとまっていて、最新の版がどれか分かる」「検索ですぐに見つかる」といった条件が出てきます。条件が決まっていれば、機能が多いツールより、条件を満たすツールを選べます。

仕様を書き出すときは、今のツールでできていないことだけでなく、今のツールでうまくいっていることも書いておきます。新しいツールに替えたとき、今できていることができなくなるのを防ぐためです。

状況別:1つのツールにまとめるか、専用のツールを使うか

状況別:1つのツールにまとめるか、専用のツールを使うか

すべてを1つのツールにまとめればよいわけではありません。まとめると価値が出る情報はまとめ、専用の仕組みが必要な業務は専用のツールに任せるのが基本です。状況ごとの目安は次のとおりです。

今の状況向いている選び方
マニュアル・ルール・議事録が
いくつものツールに散らばっている
残しておく情報の置き場所を
1つに決め、そこへ集める
同じ顧客や案件の情報を、
複数のツールに入力している
関連する情報を
同じツールにまとめる
会計・給与など、
法律や制度に沿った処理が要る
専用のツールに任せる
品目がとても多い在庫を、
ネットショップと連動させたい
専用のツールに任せる
1人で使う、
または1つの作業だけで困っている
使い慣れたツールや、
その作業に合うツールで十分

法律や制度に沿った処理が要る業務は、情報を1か所にまとめる利点よりも、専用のツールを使わない不利のほうが大きくなります。品目がとても多い在庫の管理も、汎用のツールで作れなくはありませんが、運用が大変になります。

一方で、チームや組織で使う情報は、ほかの情報とつながってこそ価値が出ます。新しくツールを入れるかどうかは、ほかの情報がすでに1か所に集まっているかでも判断します。ほかがばらばらなまま一部だけを新しいツールに移しても、効果は限られます。

Metooの支援現場:ツールを足す前に、情報の置き場所とルールを決める

Metooの支援現場:ツールを足す前に、情報の置き場所とルールを決める

Metooに「業務効率化ツールを選びたい」という相談が直接来ることは、実はあまりありません。多いのは、「Notionを入れたいが、今使っているほかのツールはどうすればよいか」という形で、ツールの使い分けの話に広がるケースです。

そうした相談でまず確かめるのは、どんな状態を作りたいのか、何を達成したいのかです。目的と、使うツールや使い方がつながっていないと、機能だけで選ぶことを繰り返してしまうためです。

AZism様の支援でも、最初に取り組んだのはツール選びではありませんでした。情報があちこちにあり、探すのにも保存するのにも迷う状態だったため、まず情報を一元化すること、そしてどの情報をどこに置き、どう運用するかのルールを決めることから始めました。業務フローと業務のルールを定めることが一番大事で、Notionはそれを実現するための手段として、そのあとに体制を整えています。結果として、社内ポータルで必要な情報にすぐたどり着ける状態になりました。

ツールは、目的に向けた手段の1つです。Metooでも、Notionが合わない業務には専用のツールをおすすめしています。どのツールを使うかより先に、何を達成したいのかを自分たちの言葉で決めることが、ツールを増やしすぎないための一番の近道だと考えています。

業務効率化ツールの選び方に関するよくある質問

業務効率化ツールの選び方に関するよくある質問

Q. 無料で使えるツールから始めてもよいですか?

始めて構いません。多くのツールに無料のプランや試用期間があります。条件は各社の公式サイトで確かめてください。ただし、無料かどうかで選ぶのではなく、決めた仕様を満たすかで選びます。試用期間に実際の業務の一部を入れてみると、仕様どおりに使えるかを確かめられます。

Q. すでにツールが多すぎる場合は、どこから整理すればよいですか?

まず、どのツールに、どんな情報が、どんな形で置かれているかを書き出します。そのうえで、達成したい状態に照らして、1か所に集める情報と、専用のツールに残す情報を分けます。ツールを減らすことより、情報の置き場所のルールを決めることを先にすると、整理したあとも散らかりにくくなります。

Q. Notionだけで、すべての業務をまかなえますか?

すべてはおすすめしていません。会計や給与計算のように法律や制度に沿った処理が要る業務や、品目がとても多い在庫の管理は、専用のツールのほうが向いています。Notionは、社内の情報を1か所に集めて活用する用途で力を発揮します。企業での具体的な使い方はNotionの活用方法で紹介しています。

業務効率化ツールの選び方でお悩みなら「合同会社Metoo」にご相談ください

業務効率化ツールの選び方でお悩みなら「合同会社Metoo」にご相談ください

業務効率化ツールの選び方の要点をまとめます。

  • ツールは機能の比較からではなく、達成したい状態から選ぶ
  • 機能の不足を別のツールで補い続けると、情報が散らばって効率が落ちる
  • 先に自分たちの仕様(達成したい状態に必要な条件)を整理し、ツールと照らす
  • まとめると価値が出る情報はまとめ、法律や制度が絡む業務は専用のツールに任せる
  • ツールを足す前に、情報の置き場所と運用のルールを決める

業務効率化ツールは、これからも新しいものが出てきます。それでも、自分たちが何を達成したいのかという物差しを持っていれば、どのツールが合うか、今のツールで足りるかを自分たちで判断できます。この物差しは、ツールが入れ替わっても使い続けられます。

合同会社Metooでは、散らばった情報と業務の整理から、Notionでの仕組みづくり、社内での定着までを支援しています。自社に合うツールの使い分けを相談したい方は、サービスと料金をご覧のうえ、お気軽にご相談ください。

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