Notionの導入

Notionが定着しない会社で起きていること|支援現場でやらないと決めていることと進め方

Notionが定着しない会社で起きていること|支援現場でやめた判断と変えた進め方

「Notionを導入したのに、気づくと一部の人しか開いていない」「最初は動き出したのに、いつの間にか元のExcelやチャットに戻ってしまった」

この記事は、合同会社Metoo(ミトウ)が法人のNotion導入・定着を支援してきた現場の記録です。法人支援40社以上(2026年4月時点)の中で見てきた範囲の話で、件数を集計した調査ではありません。

結論から言うと、Metooの支援現場で比較的多く見られた「定着しない会社」のパターンは、導入した人の目線だけで作られている、経営層が納得しないまま担当者に任されている、配布テンプレートをそのまま使っているの3つです。Metooは支援する側として、作るだけの依頼をそのまま受けること、保守できない連携を作ること、テンプレートを起点にした設計、操作の小技から教える研修は、やらないと決めています。定着した会社では、社内の推進役が周りを巻き込んで使い続けていました。

本記事では、3つのパターンを見た会社の規模と時期、Metooが支援する側としてやらないと決めている4つのこと、定着した会社で起きていたこと、自社が当てはまるかを確かめる方法を紹介します。

なお、合同会社Metooでは、目的と現状の整理から、Notionの構築、社内で使われ続けるまでの定着を支援しています。

Notion導入・定着支援(Purpose Engine)を見る

Notionを初めて使う方に向けて、基本の使い方を動画でも解説しています。あわせてご覧ください。

Notionを活用した業務効率化を支援いたします!

         
     
山田怜司

合同会社Metoo代表 山田怜司(管理の山田)

Notion認定コンサルタント・Notion公式アンバサダー・JCC認定プロコーチ。バックオフィス業務に16年携わった経験を活かし、法人40社以上(2026年4月時点)にNotion導入・活用のコンサルティングを提供。YouTube登録者は23,000人超(2026年9月時点)。業務効率化やチームマネジメントに強みを持つ。

Metooの支援現場で見た、Notionが定着しない3つのパターン

Metooの支援現場で見た、Notionが定着しない3つのパターン

Metooの支援現場で多かった、Notionが定着しないパターンは、導入した人の目線だけで作られている、経営層が納得しないまま担当者に任されている、配布テンプレートをそのまま使っているの3つです。見た会社の規模と時期は次のとおりです。

パターン起きていたこと見た会社の規模時期
導入した人の目線だけで
作られている
代表などが自分の目線で作り、
現場がついてこない
10〜50人程度導入直後
経営層が納得しないまま
担当者に任されている
支援を最低限にして担当者に任せ、
チームへの展開が進まない
30人程度導入初期
配布テンプレートを
そのまま使っている
業務とずれ、「使いやすく
変えてほしい」と相談が来る
10〜100人程度-

規模と時期は、Metooが相談を受けた会社の幅を示したもので、件数を数えたものではありません。2つ目は、1社の例をもとにしています。配布テンプレートのパターンは、時期を特定していません。

1つ目:導入した人の目線だけで作られている。このパターンは比較的多く見られ、10〜50人程度の、あまり大きすぎない会社の導入直後に多い傾向でした。代表などが自分の目線で一気に作り上げたものの、現場がついてこない、という形です。使われなくなったNotionの立て直しの順番は、Notionが使いにくいといわれる理由を解説した記事で紹介しています。

2つ目:経営層が納得しないまま担当者に任されている。1つ目とは逆の形で、30人程度の会社の導入初期に、経営者が必要性に腹落ちしないまま、担当者が熱量を上げて進めていました。経営層が「費用を抑えて、担当者でできるのではないか」と考え、Metooの支援は担当者とのやり取りで最低限のことを伝えるところまで、あとは担当者が頑張って進める、という判断になりました。Metooはそれ以上のサポートができず、あとになって、チームで展開するところが全然うまく進められなくなっているという状況を聞きました。経営層が納得しないまま進めると止まりやすい理由は、Notionの企業導入が難しい理由と進め方で解説しています。

3つ目:配布テンプレートをそのまま使っている。このパターンも多く見られ、10〜100人程度の会社で相談がありました。うまくいっていないので「もう少し使いやすいように変えてほしい」という形で相談が来ることが多く、テンプレートを起点に考えると、自社の業務とはずれやすくなります。この相談にMetooがどう応えているかは、次の章の「テンプレートを起点に設計しない」で紹介します。

Metooが支援する側としてやらないと決めている4つのこと

Metooが支援する側としてやらないと決めている4つのこと

Metooが支援する側としてやらないと決めているのは、作るだけの依頼をそのまま受けること、保守できない連携を作ること、テンプレートを起点に設計すること、研修で操作の小技から教えることの4つです。どれも、支援が終わったあとも社内で回り続けるかどうかを基準に決めています。

「作るだけ」の依頼は、受けない判断もする

「これだけ作ってもらえればいい」という、作ることだけの依頼があります。こうした依頼には、Metooが対応するより、構築代行を専門にしている人のほうがよいのではないか、と話したことがあります。今であれば、作るだけならAIに頼めば済む水準でもあります。

Metooが重要だと考えているのは、業務のフローや複合的な要素、実際の現場で起きていることを見たうえで、どの業務をどう整理するかを決め、そのステップを現場を巻き込みながら進めることです。そこを飛ばして作るだけで、それ以上は何も聞かない進め方では、仮に作っても期待している成果は得られないだろうと考えています。ほかの進め方を取ることが難しい場合は、受けない判断もします。作ることを外部に頼む場合の依頼先は、Notionの構築代行会社の選び方で比較しています。

保守できない連携は作らず、一手間増えても運用で済ませる

Make・Zapier・GASなどでNotionと別のツールの連携を作っても、社内に運用・保守できる人がいないと、あとで動かなくなったときに誰も直せません。連携の運用や保守は、作った時点では問題がなくても、あとから自分たちではコントロールしきれない部分です。

Metooでは、実現はできるけれど複雑になりそう、社内で保守するのは難しそう、という連携は作らず、運用の仕方を変えて済ませることがとても多くあります。理想より手間が1つ2つ増えても、うまく動かなくなったときに社内で何もできなくなるリスクと比べて、持続的に運用していけるかを優先しています。

テンプレートを起点に設計しない

公式や配布のテンプレートは、設計の出発点にしていません。山田が支援で見た範囲では、たとえばプロジェクト管理のテンプレートについて、プロジェクトとタスクの関連だけでは足りないと感じることがありました。プロジェクトを回すには、それ以外にも関係する情報があるためです。

そのため、テンプレートのどこを直すかを考えるのではなく、テンプレートを起点にしないという判断をしています。代わりに、作った人以外の目線も含めた現状把握と、目的の設定から入ります。テンプレートは、「Notionではこういう形が作れる」と知るための見本としては役に立ちます。

研修で、ショートカットなどの小技から教えない

研修や支援の場で、ショートカットのような操作の小技を覚えてもらうことは、あまりしていません。小手先の話で、それより先に伝えることがたくさんあるからです。

Notionの操作そのものも、今は自分で細かく操作して作るより、AIを主導にして進める形に大きく変わってきています。例外として、研修で最初に教えるのは、ページを検索するショートカットです。あわせて、戻れる動線をきちんと作ることも大事だと考えています。

定着した会社で起きていたことと、Metooの進め方

定着した会社で起きていたことと、Metooの進め方

Metooの支援先で定着した会社では、社内の推進役がみんなを巻き込み、「とにかく使っていこう」と進めていました。Metooはそこに、導入後の定例の打ち合わせと、一人ひとりの仕事に合わせたAIの使い方の提案で関わっています。

推進役が周りを巻き込み、使うことを続ける

定着した会社でまず大事だったのは、店舗の管理者のような推進役が、みんなを巻き込んで「とにかく使っていこう」と進めていたことです。

公開している事例では、グループ約40店舗(お客様の申告にもとづく)の株式会社AZismで、営業サポート部の部長の外海様が、社内ツールの選定・導入推進の中心としてNotionの導入をリードしています(AZismの事例:情報の乱立・属人化を乗り越えたNotionコンサル)。

Metooは支援中は伴走しますが、社内にずっといられるわけではありません。だからこそ、社内の推進役が周りに働きかけて、使うことを促していける状態と環境を、できるだけ作っておくことをとても大事にしています。保守できない連携を作らない判断も、この考えから来ています。

導入後も定例の場を持ち、AIは一人ひとりの仕事に合わせて伝える

導入したあとも、Metooは定例の打ち合わせの場をいただき、課題や現状をヒアリングしています。その場で伝えているのが、AIの使い方です。それぞれの今の仕事の仕方に合わせて、なるべく軽く使える方法や、「こういうときは、こう聞けばいい」という聞き方を伝えます。

こうして、AIとは全然遠い距離にいた担当の方が、AIを使って仕事を効率化するところまで進んだことがあります。AZismの事例でも、NotionやAIへの関心が薄かったメンバーが、実演をきっかけにAIの使い方を質問するようになったと、外海様が話しています。

自社が当てはまるかは、組織の課題チェックで確かめられる

自社が当てはまるかは、組織の課題チェックで確かめられる

Metooのホームページのトップには、組織の課題チェック(10項目)があります。当てはまる項目を選ぶと見直しのヒントが表示されるので、自社の状況を確かめてみてください。

10項目は、次の3つの観点につながっています。

観点当てはまる状況その背景にある課題
目的の共有優先順位の基準が人で違う
会議で同じ話を繰り返す
会社の方針と現場がつながらない
この仕事・会議・戦略は何のためにやるのか、経営層と現場で目的が共有されていない
情報の構造担当者しか進捗が分からない
担当者の不在で仕事が止まる
引き継ぎに時間がかかる
情報を探すのに時間がかかる
情報・判断・知識が属人化され、組織に共有されず再活用できていない
運用の設計上司の介入なしでは回らない
チームごとに管理方法が違う
導入したツールが使われない
誰が・いつ・どのように業務を進めて情報を保存するのか、ルールや方針が定まっていない

この記事で見てきた、Notionが使われなくなる状態は、運用の設計の「導入したツールが使われない」に当たります。ほかの項目もあわせて選ぶと、どの観点から点検するとよいかが表示されます。

Metooのホームページで、組織の課題チェック(10項目)を試す

Notionの定着に関するよくある質問

Notionの定着に関するよくある質問

Q. Notionが社内に定着するまで、どれくらいかかりますか?

会社の規模や移す業務の範囲によって違い、3〜12か月にわたることが多く、Metooの支援では6か月で進めるケースが最も多くなっています。

Q. 社内でNotionがどれだけ使われているかは、どこで確かめられますか?

ページごとなら、ページ上部の「•••」→「更新一覧・アナリティクス」→「アナリティクス」タブで、総閲覧数・ユニーク閲覧数と、作成者・編集者・閲覧者・閲覧日時を確認できます。見られるのはページのオーナーか編集者だけです。ワークスペース全体のアクティブメンバーや検索された内容は「設定」→「アナリティクス」で見られますが、エンタープライズプランの機能です(2026年10月時点)。メンバー・検索などすべてのタブを見られるのはワークスペースオーナーと、管理者ロールでアナリティクスへのアクセスを付与された人で、それ以外のメンバーが見られるのはコンテンツタブだけです。

参考:ページアナリティクス(Notionヘルプセンター)/ワークスペースアナリティクス(Notionヘルプセンター)

Q. Notionをやめる場合、データは持ち出せますか?

持ち出せます。ページの「•••」→「エクスポート」から、PDF・HTML・マークダウン&CSVの形式で書き出せます。

参考:コンテンツのエクスポート(Notionヘルプセンター)

Notionが定着しないとお悩みなら「合同会社Metoo」にご相談ください

Notionが定着しないとお悩みなら「合同会社Metoo」にご相談ください

Notionが定着しない会社で起きていたことと、Metooの進め方をまとめます。

  • 定着しない会社に多かったのは、導入した人の目線だけで作る、経営層が納得しないまま担当者に任せる、配布テンプレートをそのまま使う、の3つ
  • Metooは、テンプレートを起点にせず、「作るだけ」の依頼をそのまま受けず、現場を含めた現状の把握と目的の設定から入る
  • 社内で保守できない連携は作らず、一手間増えても、支援のあとに社内で回し続けられる形にする
  • 導入後も定例の場で課題を聞き、周りを巻き込む社内の推進役が動きやすい状態と環境を作る

Notionの機能やAIの使い方は、これからも変わっていきます。それでも、支援者がいなくなっても、社内の推進役が回し続けられる形で作るという点は変わりません。

合同会社Metooでは、目的と現状の整理から、Notionの構築、社内の推進役が回し続けられる状態づくりまでを支援しています。自社のNotionが定着しないと感じている方は、Notion導入・定着支援(Purpose Engine)やサービスと料金をご覧のうえ、お気軽にご相談ください。

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