Notionを活用してマニュアル作成はできる?作成手順や3つのメリットを解説
「Notionを使ってマニュアルを作成する方法が知りたい」
「Notionでマニュアルを作るメリットや、気をつけるべき点は何だろう」
上記のように考えている方は多くいることでしょう。
Notionは、メモやタスク管理、データベースなど、さまざまな情報を1箇所で管理できる万能ツールです。柔軟性の高さから、社内マニュアルや業務手順書の作成にNotionを活用している企業も増えています。
ドキュメント管理はもちろん、社内Wiki(情報を共有するウェブサイト)や日報の作成にも使え、無料プランでもマニュアル作成は始められるため、多くの企業におすすめです。
本記事では、Notionを使ったマニュアルの作成手順、メリットや注意点、さらに読みやすくするコツまで詳しく解説します。
なお、合同会社Metooでは、本質的な課題の可視化・分析を行った上で、組織に関わる情報(ヒト・モノ・カネ)が円滑に回る仕組みをNotionで構築するサポートを展開しています。Notionの導入やFigmaとの連携でお悩みの場合、ぜひお気軽にご相談ください。
また、以下の動画は1時間ありますが、Notionの使い方を日本一分かりやすく解説しています。Notionを使いこなせるようになりたい方は、ぜひご覧ください。
Contents
Notionを使ってマニュアルを作成する手順【4STEP】

Notionを使ってマニュアルを作成する手順は、主に以下の4つのステップです。
- 内容を整理して洗い出す
- 新規ページを作成してタイトルを入力する
- マニュアルの目次や文章をまとめる
- 仮運用を行い必要に応じて改善する
いきなり書き始めるのではなく、準備から改善までの流れを意識しましょう。ここでは、各ステップで何を行うかを具体的に解説します。
1. 内容を整理して洗い出す
Notionを使ってマニュアルを作成する際は、最初にマニュアルに記載する内容を整理して洗い出します。
マニュアル作成では、業務の手順ごとや項目ごとにページを作成したり、詳細な説明文を記載したりすることが大切です。また、各業務の具体的な手順や、伝えるべき内容がまとまっていなければ、わかりやすいマニュアルは作成できません。
例えば、「経費精算の手順」というマニュアルを作る場合、「どのシステムを使うか」「申請の締め切りはいつか」「領収書の扱いはどうするか」といった必要な情報を、できるだけ詳細に書き出します。
2. 新規ページを作成してタイトルを入力する
マニュアルに記載する内容が明確になった段階で、Notionで新規ページを作成し、タイトルを入力します。
タイトルは、そのページに何が書かれているかを一目で伝える重要な要素です。また、マニュアルは組織全体で共有して使うため、「〇〇業務の手順書」「△△システム利用マニュアル」のように、誰が見ても内容を推測できる、わかりやすいタイトルを付けましょう。
曖昧なタイトルや、担当者しかわからないようなタイトルを避けるだけでも、マニュアルの検索性や使いやすさが向上します。
3. マニュアルの目次や文章をまとめる
タイトルを入力したら、次にマニュアルの目次や本文となる文章をまとめていきます。
特に、目次はマニュアル全体の骨組みとなるため、非常に重要なポイントです。そのため、Notionの見出し機能(H1, H2, H3)を使って、情報の階層を整理しながら目次(全体の構成)を先に作成することがおすすめです。
目次が完成したら、その構成に沿って本文を記載していき、Notionはテキストだけでなく、画像やリスト(箇条書き)、データベース(表)、他のページへのリンクなども簡単に追加します。
Notionでは、必要に応じて画像やリストを使い、視覚的にもわかりやすいページを作成しましょう。
4. 仮運用を行い必要に応じて改善する
マニュアルが一通り完成したら、すぐに全社展開するのではなく、まずは仮運用を行いましょう。
実際に業務が改善されるか、使いにくい部分はないかを確認します。この時、いきなり全従業員を対象にするのは大変であるため、限られた従業員や特定の部署にのみ試験的に導入してみる方法がおすすめです。
例えば、「画像が少なくてわかりにくい」「この手順が抜けている」といったフィードバックを集め、マニュアルをブラッシュアップしていきましょう。
Notionを使ってマニュアル作成する3つのメリット

Notionを使ってマニュアルを作成するメリットは、主に以下の3つです。
- マニュアルをリアルタイムで共有・更新できる
- 必要に応じてURLや画像・動画を挿入できる
- 関連ドキュメントを一元管理できる
上記のメリットが、なぜ業務の改善につながるのかを詳しく解説します。
マニュアルをリアルタイムで共有・更新できる
Notionでマニュアルを作成するメリットは、リアルタイムでの情報共有と更新が簡単なことです。
作成したマニュアルの共有は、Notionのページ右上にある「共有」オプションを選択するだけで、特定のメンバーやチーム全体に公開できます。また、情報へアクセスしやすい環境を整えられます。
従来のファイル形式のマニュアルのように、「どれが最新版かわからない」「古い手順書を参照してしまった」といったミスを防ぐことが可能です。
必要に応じてURLや画像・動画を挿入できる
マニュアルには、必要に応じてURLリンクや画像、動画などを簡単に挿入できます。テキストだけでは説明が難しい複雑な操作や、システムの画面遷移も、画像や動画があれば簡単に説明可能です。
例えば、特定のWebサイトでの操作手順を説明する際に、参考となるURLを貼り付けたり、実際の操作画面を録画した動画を埋め込んだりします。その結果、複雑な業務内容であっても、マニュアルを読む従業員に直感的に理解してもらいやすくなります。
そのため、Notionのマニュアルを作成することで、新人研修や新しいツールの導入時にも、理解を助ける大きな手助けとなるでしょう。
関連ドキュメントを一元管理できる
Notionでは、マニュアルに関連する他のドキュメントもあわせて一元管理できます。
例えば、経費精算マニュアルのページに、関連する「申請書フォーマット(別ページ)」や「経理部からのお知らせ」などをリンクでまとめる使い方が可能です。
また、「検索」機能や、Web上にある参考データを保存・整理する「Webクリッパー」などのツールを活用すると情報にアクセスしやすくなります。関連するドキュメントを整理したい場合、Notionの「タグ付け」機能や「フィルター」機能を利用すれば、必要な情報に素早くアクセス可能です。
そのため、情報が分散せず、マニュアルを中心に関連情報を分かりやすく整理できます。
Notionを使ってマニュアルを作成する3つの注意点

Notionを使ってマニュアルを作成する注意点は、主に以下の3つです。
- 使いこなせるまでに時間がかかる場合がある
- チームで利用する場合は有料プランへの加入が必要になる
- レイアウトの調整に手間がかかる
上記の点を理解せずに導入を進めると、後で問題が発生する可能性があります。ここでは、それぞれ詳しく見ていきましょう。
使いこなせるまでに時間がかかる場合がある
Notionは非常に多機能なツールであるため、従業員の中には、Notionの操作や管理方法に慣れるまで時間がかかる方がいるかもしれません。
特に、これまでシンプルな文書作成ソフトしか使ってこなかった場合、データベースや多様なブロック機能に戸惑う可能性があります。
そのため、Notionを導入した後は、基本的な操作方法を共有する勉強会を開いたり、簡単な操作マニュアルを別途用意したりして、組織全体で理解を深めていく姿勢が大切です。
チームで利用する場合は有料プランへの加入が必要になる
Notionは無料プランでも基本的な機能は十分に搭載されています 。しかし、無料プランには「ゲストメンバー(編集権限などを限定して招待するユーザー)が10名まで」という制限があります 。
マニュアルを閲覧するだけならWeb公開機能で対応できますが、チームメンバーとして招待し、複数人でマニュアルを共同編集・管理していく場合、10名を超える組織では有料プランへの加入が必須です。
有料プランには、チームの規模や必要な機能に応じて複数の選択肢があります。そのため、自社の利用規模を想定し、どのプランが適しているか事前に確認しておきましょう。
関連記事:Notionの料金(無料・有料)プランを解説!機能の違いをご紹介【2025年最新版】
レイアウトの調整に手間がかかる
Notionは機能が豊富で、さまざまな装飾やブロックを追加できるため、自由度が高い反面、レイアウトの調整に手間がかかる場合があります。
例えば、情報を詰め込みすぎたり、デザインにこだわりすぎたりすると、かえって見にくいマニュアルになってしまうかもしれません。特に、Notionを初めて扱う場合、用意された機能を使いこなせず、レイアウトの調整がうまくできない可能性があります。
マニュアル作成の目的は、情報を分かりやすく伝える点にあるため、無理に凝ったレイアウトを目指すのではなく、必要に応じて「テンプレート」を活用しましょう。
関連記事:Notionのテンプレートの作り方とは?カスタマイズ方法、おすすめのテンプレート4選を解説
Notionで作成したマニュアルを読みやすくする3つの方法

Notionで作成したマニュアルを読みやすくする方法は、主に以下の3つです。
- 見出し・目次機能を活用する
- テーブルを積極的に活用する
- テンプレートを活用する
これらの機能を使いこなし、誰にとっても分かりやすいマニュアルを目指しましょう。
見出し・目次機能を活用する
情報量の多いマニュアルページでは、見出し機能と目次機能を活用しましょう。
Notionでは、「h1」「h2」「h3」などの見出しを設定すると、サイドバーに見出し名が自動で表示され、目次のように機能します。さらに、目次を挿入したい場所で「/toc」と入力し、「Table of contents(目次)」を選択すれば、ページ内の好きな場所に目次を設置可能です。
ページ内に設置された目次は、設定された見出しを自動で検出し、リスト化してくれます。また、リストの項目をクリックすると、ページ内の該当箇所へ瞬時に移動が可能です。そのため、長いマニュアルでも、読みたい情報にすぐたどり着けるようになります。
なお、目次機能の詳しい作成方法やカスタマイズ方法は以下で詳しく解説しているので、ぜひご参考ください。
関連記事:Notionの目次を作る方法は?3つの作り方とカスタマイズの方法を解説
テーブルを積極的に活用する
テーブル機能(表)は、2つ以上の項目を比較したり、複雑な情報を整理したりする際に非常に役立ちます。
ページ内で「/table」と入力するだけで作成可能です。
例えば、「プランごとの機能比較表」では料金プランや製品ラインナップの違いを一目で把握でき、「トラブルシューティングの対応一覧」では問題の種類と解決方法を対応させて整理することで、必要な情報をすぐに見つけられます。
マニュアル全体の情報が整理され、読み手にとって分かりやすいドキュメントになります。
なお、テーブル機能の活用方法については以下の記事で詳しく解説しているので、あわせてご参考ください。
関連記事:Notionのテーブルとは?2種類のテーブルと3つのカスタマイズ方法や活用例を紹介
テンプレートを活用する
Notionテンプレートには、タスク管理用、スケジュール用、そしてマニュアル用など、さまざまな種類が存在します。
レイアウトの調整に自信がない場合や、ゼロからマニュアルの構成を考えるのが難しい場合は、既存のテンプレートを活用するのがおすすめです。
優れたテンプレートを参考にしたり、自社用にカスタマイズしたりするだけで、見やすく整理されたマニュアルを短時間で作成できます。
なお、以下の記事ではNotionテンプレートの活用方法について詳しく解説しているので、ぜひご参考ください。
関連記事:Notionのビジネス向けおすすめテンプレート12選|活用事例と使い方を徹底解説【2025年最新版】
また、Notionでは3万種類以上のテンプレートを提供しているため、用途に合ったテンプレートを探してみるのもよいでしょう。
参考:3万以上ものNotion(ノーション)テンプレートから選択
Notionで作成したマニュアルを運用する際のポイント

Notionで作成したマニュアルを運用する際のポイントは、主に以下の2つです。
- 各機能は使用しながら覚える
- 詳細な運用ルールを決める
Notionのマニュアルは、作成して終わりではなく、使い続けていくための仕組みづくりを意識しましょう。
ここでは、それぞれの運用ポイントを見ていきましょう。
各機能は使用しながら覚える
Notionには豊富な機能があるため、すべてを覚えてからマニュアル作成を始めようとすると、完成までに時間がかかりすぎてしまいます。そのため、実際にマニュアルを作成しながら、必要に応じて使って覚えていく方が現実的です。
最初から完璧を目指す必要はないため、まずはテキスト入力や見出し設定など、基本的な機能だけでマニュアルを作り始めましょう。そして、運用していく中で「もっと見やすくしたい」と感じた時に、テーブル機能や画像挿入などを試してみることがおすすめです。
また、実際に操作しながらの方が機能は覚えやすく、結果的にスムーズな運用につながります。
詳細な運用ルールを決める
Notionで作成したマニュアルをスムーズに運用するためには、詳細な運用ルールを決めておくことが大切です。
Notionは誰でも比較的簡単にページの編集や新規作成ができます 。そのため、ルールを決めておかないと、似たようなマニュアルが乱立したり、古い情報が放置されたりする原因になります。
例えば、「マニュアルを更新・作成する際の担当者を配置する」「重要なマニュアルには編集権限のアクセス制限を設ける」などのルールを設けます。
これらの運用ルールをしっかりと設けておくことで、マニュアルの検索性や情報の最新性が損なわれにくくなるでしょう。
Notionで作成したマニュアルの運用でお悩みなら「合同会社Metoo」にご相談ください

本記事では、Notionを使ったマニュアルの作成手順やメリット、注意点、そして運用を成功させるためのポイントを解説しました。
Notionには、ページ作成やデータベース、ブロック機能など、マニュアル作成に最適な機能が多く備わっています。しかし、マニュアルの構成や運用ルール、テンプレートの活用などをしっかりと考えなければ、宝の持ち腐れになってしまう可能性もあります。
そのため、適切にマニュアルを作成・管理したりルールを決めておくようにしましょう。
なお、合同会社Metooでは、本質的な課題の可視化・分析を行った上で、組織に関わる情報(ヒト・モノ・カネ)が円滑に回る仕組みをNotionで構築するサポートを展開しています。Notionの導入やFigmaとの連携でお悩みの場合、ぜひお気軽にご相談ください。