
Notion MCPとは?基本的な仕組みやできること、導入方法を詳しく解説
Notionを活用している方で、以下のような疑問はありませんか?
「Notion MCPサーバーの概要や仕組みが知りたい」
「AIとNotionを連携させると何ができるの?」
Notion MCPは、AIとNotionを連携させ、コンテンツ作成やタスク管理の効率を高める技術です。
本記事では、MCPの基本や機能、導入・設定方法などを詳しく解説します。Notionを活用されている方は、ぜひ最後までご覧ください。
合同会社Metooでは、本質的な課題の可視化・分析を行った上で、組織に関わる情報(ヒト・モノ・カネ)が円滑に回る仕組みをNotionで構築するサポートを展開しています。
Notion MCPを有効活用したいがよく分からずお悩みの方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。

そもそもNotion MCPとは?
Notion MCPは「Notion Model Context Protocol」の略称で、AIモデルがさまざまなデータソースや外部ツールと標準化された方法で接続するための取り決めです。
AIモデルが異なるデータソースやツールに接続するための標準的な方法を提供するのが、MCPの主な目的です。
Notion MCPサーバーを利用すると、ClaudeのようなAIツールからチャットのインターフェースを通じて、Notion上の情報更新や作成、抽出などが行えます。
なお、現在MCPクライアントとして利用できるAIツールは「Cursor」と「Claude」のみですが、将来的にはOpenAIもMCPに対応する見込みです。
Notion MCPサーバーの導入でできる主な4つのこと
Notion MCPサーバーの導入でできることは、主に以下の4つです。
- Notionページの読み取り
- 新規ページやデータベースの作成
- ブロック編集・コメント追加
- タスク管理の自動化
上記の機能を上手に使えば、Notionでの情報管理やコンテンツ作成の効率化が期待できるので、ぜひ参考にしてみてください。
Notionページの読み取り
Notion MCPサーバーを導入すると、Notionページに書かれた内容をAIエージェントや外部ツールから読み取れるようになります。
MCPサーバーはNotion APIを介して、AIがNotionページの情報にアクセスするため、内容を取得可能です。
たとえば、Notion MCPサーバーをセットアップし、インテグレーションのシークレットキーを設定すると、AIエージェントが指定したNotionページのテキストやデータベースの内容を読み取り、分析や要約、検索などが行えるようになります。
新規ページやデータベースの作成
Notion MCPサーバーを導入すると、AIエージェントや外部ツールを使って、Notion内に新しいページやデータベースを自動で作成可能です。
AIエージェントは、API経由で新しいNotionページやデータベースを生成できます。
AIが指示にしたがって会議メモ用の新規ページを作成したり、タスク管理用データベースの自動生成が可能です。
ブロック編集・コメント追加
Notion MCPサーバーを導入すると、AIエージェントや外部ツールからNotionページ内のブロック編集やコメント追加が可能です。
MCPサーバーは、AIアプリケーションとNotion APIを標準化された方法で接続し、ページやデータベースの編集操作もサポートしています。
たとえば、MCPサーバーを導入し、インテグレーションのシークレットキーを設定すると、AIエージェントが会議メモページの特定ブロックを自動修正するなどを自動化できます。
タスク管理の自動化
Notion MCPサーバーを導入すると、AIエージェントや外部ツールを活用したタスク管理の自動化が可能です。
AIエージェントがNotion MCPサーバーを経由すると、タスクの新規作成や進捗状況の自動更新、期限のリマインドや完了処理などをNotionデータベース上で自動的に行ってくれます。
その結果、手作業で行っていたタスク登録や進捗管理の手間が減り、効率的なタスク管理につなげられます。
Notion MCPをCursorで設定する方法【4STEP】
ここでは、Notion MCPサーバーをCursorで設定する具体的な手順を4つのステップで解説します。
- 必要条件の確認
- 「.cursor/mcp.json」ファイルの作成
- Notionインテグレーションの作成
- サーバーの起動と接続
上記のステップを順に進めれば、CursorからNotion MCPサーバーを利用できるようになるので、ぜひ参考にしてみてください。
1.必要条件の確認
Notion MCPサーバーをCursorで使うには、まず以下2つの条件を確認します。
- Cursorのバージョンが0.47以上であること
- Early Accessにオプトインしていること
もしバージョンアップできない場合は、以下の手順で、Cursorの設定でEarly Accessにオプトインしてください。
「ベータ設定」>「Cursor」>「Settings」>「Cursor Settings」
2.「.cursor/mcp.json」ファイルの作成
「.cursor/mcp.json」ファイル作成は、MCPサーバー利用に必要な設定情報を記述し、インテグレーションシークレットを組み込む重要な手順です。
作成手順は以下の通りです。
- プロジェクトのルートフォルダに「.cursor/mcp.json」ファイルを新規作成する
- 以下の内容をファイルに記述する(ntn_****は取得した内部インテグレーションシークレットに置き換える)
{
"mcpServers": {
"notionApi": {
"command": "npx",
"args": ["-y", "@notionhq/notion-mcp-server"],
"env": {
"OPENAPI_MCP_HEADERS": "{\"Authorization\": \"Bearer ntn_****\", \"Notion-Version\": \"2022-06-28\"}"
}
}
}
}
3.Notionインテグレーションの作成
MCPサーバーをCursorで使うには、Notion側でインテグレーションを作成し、シークレットキーを取得する必要があります。
手順は以下の通りです。
- Notionのインテグレーションページにアクセスする
- 「新しいインテグレーション」を作成する
- インテグレーション名とロゴを任意で設定する
- 作成後、「内部インテグレーションシークレット」をコピーする
※シークレットキーは絶対に他人に公開しないよう注意する - シークレットキーを、後の.cursor/mcp.jsonファイル設定時に利用する
4.サーバーの起動と接続
Notion MCPサーバーの起動と接続は、「mcp.jsonファイル」の設定後、コマンドを実行し、Cursor上で接続名を検索して行います。
手順は以下の通りです。
- ターミナルで以下のコマンドを実行してMCPサーバーを起動する
npx -y @notionhq/notion-mcp-server - Cursorの「…」メニューから「接続」を選択し、mcp.jsonで設定したサーバー名(例:”notionApi”)で検索して接続する
Notion MCPをClaudeで設定する方法【3STEP】
ここでは、Notion MCPをClaudeで設定する手順を3つのステップで解説します。
- Claudeデスクトップのダウンロード
- 「claude_desktop_config.json」ファイルの作成
- Notionインテグレーションの作成
上記のステップを踏めば、ClaudeからNotionの情報を活用できるようになるので、ぜひ参考にしてみてください。
1.Claudeデスクトップのダウンロード
Notion MCPをClaudeで利用するには、まずClaudeのデスクトップアプリケーションをダウンロードし、インストールします。
ファイルのダウンロード後はClaudeのアイコンをクリックするとClaudeが開きます。
2.「claude_desktop_config.json」ファイルの作成
ClaudeでMCPサーバーを利用するには、専用の設定ファイル「~/Library/Application Support/Claude/claude_desktop_config.json」に以下の内容を追加します。
{
"mcpServers": {
"notionApi": {
"command": "npx",
"args": [
"-y",
"@notionhq/notion-mcp-server"
],
"env": {
"OPENAPI_MCP_HEADERS": "{\\"Authorization\\": \\"Bearer ntn_****************************\\", \\"Notion-Version\\":\\"2022-06-28\\" }"
}
}
}
}
Cursor同様、ntn_****は取得した内部インテグレーションシークレットに置き換えます。
3.Notionインテグレーションの作成
Cursorど同様の手順で、インテグレーションキーの作成と該当ページへのインテグレーションを追加します。
その後、ClaudeからアクセスしたいNotionページを開き、右上の「⋯」メニューから「コネクトの追加」を選び、作成したインテグレーションを接続許可します。
設定完了後は、Claudeにメッセージを送るだけで利用可能です。
Notion MCPを活用する際に注意したい3つのポイント
Notion MCPは便利な機能ですが、主に以下の3点に注意が必要です。
- アクセストークンの安全な管理
- 権限管理の徹底
- メンテナンスと更新の自動化
上記の点を意識すると、より安全かつスムーズにNotion MCPの恩恵を受けられるため、ぜひ参考にしてみてください。
アクセストークンの安全な管理
Notion MCPを活用する際は、アクセストークン(シークレットキー)を絶対に他人に公開してはいけません。
アクセストークンはNotionワークスペースへのアクセス権限を持つため、第三者に漏洩すると情報の不正取得や改ざんなど重大なセキュリティリスクにつながります。
Notion公式サイトでも「シークレットキーは絶対に他の人に公開しないでください!」と明記されています。
権限管理の徹底
Notion MCPを活用する際は、インテグレーションの権限管理を徹底し、必要最小限の権限のみを付与するのが重要です。
インテグレーションが持つ権限は、そのまま外部ツールやAIエージェントがNotionワークスペース内で実行できる操作範囲となるため、過剰な権限付与は情報漏洩や不正操作のリスクを高めます。
また、Notion公式サイトでも「ログインしているユーザーと追加するワークスペースに注意!」と警告されており、どのワークスペース・ユーザーでインテグレーションを追加するか慎重に管理する必要があります。
メンテナンスと更新の自動化
Notion MCPを活用する際、メンテナンスや更新の自動化に関しては、公式サーバーやツールのアップデート状況を確認し、GitHub公式リポジトリの情報やバージョン管理に注意する必要があります。
Notion公式のMCP解説ページには、「このページでは執筆時点での解説を載せていますが、GitHub上の説明が常に正しいので最新情報はそちらをご覧ください」と明記されています。
MCPサーバーや関連ツールは頻繁に更新されるため、運用者自身が公式リポジトリでの最新情報やバージョンアップを能動的にチェックし、適宜アップデートが必要です。
参考:Notion AIと Cursor + Notion MCPってなにが違うの?徹底分析
「MCP+Cursor」「MCP+Claude」「Notion AI」の違い
Notion MCPを活用したツール連携とNotion AI機能には、それぞれ特徴があります。
以下の表で、主な違いをまとめました。
特徴 | MCP + Cursor | MCP + Claude | Notion AI |
利用形態 | テキストエディタ(Cursor) | AIアシスタント(Claude Desktop) | Notion内で直接利用 |
スキル | プログラミング知識(設定ファイル編集) | ノーコード | ノーコード |
主な用途 | コード開発支援、プログラムからのNotion操作 | Notion API経由のデータアクセス・操作(DB検索、ページ作成など) | Notion内コンテンツの文章作成支援、Q&A、横断検索 |
カスタマイズ | 細かなルール設定可能 | 限定的 | 不可(モデル選択・独自ルール設定) |
上記の違いを理解し、目的に合ったツールを選ぶようにしましょう。
Notion MCPに関するよくある質問
ここでは、Notion MCPに関するよくある質問を解説します。
- Notion MCPはノーコードで使えますか?
- Notion MCPは無料で使えますか?
上記の疑問を解消し、Notion MCPへの理解を深めましょう。
Notion MCPはノーコードで使えますか?
Notion MCPは、初期設定が完了すれば、基本的にノーコードで利用可能です。
利用開始時には設定ファイル(.cursor/mcp.json)の作成をしなければなりませんが、基本的にコピペで行えるためプログラミングの知識もあまり必要ありません。
また、Notion MCPは敷居が高いように感じられるかもしれませんが、ノーコードで利用できるため、そこまで敷居は高くないでしょう。
Notion MCPは無料で使えますか?
Notion MCPは無料で利用可能です。
ユーザーはNotionのインテグレーションページで新しいインテグレーションを無料で作成し、取得したシークレットキーを使ってMCPサーバーを起動できます。
また、上記の手順はすべて追加料金なしで実施でき、Notion MCP Server自体もオープンソースとして提供されています。
Notion MCPの活用で業務の手間を削減するなら「合同会社Metoo」にご相談ください!
Notion MCPは、AIがNotionのような外部ツールやサービスと円滑に連携するための標準化されたプロトコルです。
MCPは、多様なデバイスを一本のUSB-Cケーブルでつなぐように、AIとさまざまなアプリケーションやデータソースを共通の規格でつなぐ役割を果たします。
MCPを活用すると、Notionから該当情報を取得して要約してくれたり、「新しい会議メモをNotionに保存して」と指示すれば自動でページを作成してくれます。
日々の業務での情報収集やドキュメント作成の手間削減につなげられるため、興味のある方はぜひ活用してみてください。
なお、合同会社Metooでは、本質的な課題の可視化・分析を行った上で、組織に関わる情報(ヒト・モノ・カネ)が円滑に回る仕組みをNotionで構築するサポートを展開しています。
Notion MCPを有効活用したいがよく分からずお悩みの方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。