
Notion Wikiとは?データベースとの違いや使い方・活用事例を詳しく解説
「チーム内の情報共有がスムーズにいかない…」
「ドキュメントが散在していて、必要な情報を探すのに時間がかかる」
「古い情報が混在していて、混乱してしまう」
このような悩みを抱えているチームや組織は多いのではないでしょうか。
Notionはメモやタスク管理、プロジェクト管理など、さまざまな用途で活用できるオールインワン・ワークスペースです。なかでも、Wiki機能はチームや組織の情報共有、ナレッジマネジメントを効率化するためのツールとして活用できます。
本記事では、Notion Wiki機能の特徴、データベースとの違い、具体的な使い方から、チームでの活用事例、Wiki機能を使わない社内Wikiの作成方法まで網羅的に解説します。
本記事を読むことで、Notion Wiki機能を活用して、チームの情報共有を劇的に改善し、生産性を向上させる方法が理解できるでしょう。
なお、合同会社Metooでは、本質的な課題の可視化・分析を行なった上で、組織に関わる情報(ヒトモノカネ)が円滑に回る仕組みをNotionで構築するサポートを展開しています。
Notion wikiの活用方法や業務効率化に関するご相談があれば、以下よりお気軽にご連絡ください。
Notion Wiki機能とは?
Notion Wiki機能は、チームや組織内でのドキュメント管理を円滑に進めるための機能です。通常のNotionページやデータベースとは異なり、Wiki機能にはドキュメントの鮮度管理や責任の所在を明確にするための特別な機能が備わっています。
Notion Wiki機能を活用すると、チーム全体での情報共有と管理が容易になるだけでなく、古い情報の放置を防ぎ、常に最新の情報を維持できます。各ページの責任者を明確にすると、情報管理の負担を軽減し、担当者による責任ある情報更新を促すことも可能です。
Notion Wiki機能と一般的なデータベースとの違い
Notion Wiki機能と一般的なデータベースとの違いは、主に以下の3点です。
- ページの有効期限を設定できる
- プロパティ表示でデータ管理を効率化できる
- 3種類の検索機能で子ページまで検索できる
それぞれの特徴を理解し、最適な活用方法を見つけていきましょう。
ページの有効期限を設定できる
有効期限の設定は、ページをWikiに変換すると自動で作成される機能ですが、任意で削除も可能です。有効期限を設定すると、情報の鮮度を保ち、古い情報が放置されてしまうリスクを軽減できます。設定した有効期限が近づくと、ページのオーナーに通知が送られ、更新のタイミングをリマインドできます。
一般的なデータベースには備わっていませんでしたが、アップデートにより「ビジネスプラン」以上であれば通常のデータベースでもページの有効期限を設定できるようになりました。
プロパティ表示によりデータ管理を効率化できる
Notion Wikiでは、プロパティを活用することで情報の整理・管理がよりスムーズになります。ページ内でプロパティを表示・追加することで、必要な情報をひと目で把握でき、管理の効率も向上します。
さらに、タグの設定によって情報の分類や検索が簡単になり、必要なページをすぐに見つけられます。また、フィルターや並べ替え機能を使えば、異なる条件でビューを切り替えたり、新しい視点で情報を整理することが可能です。
これらの機能を活用すれば、既存のページレイアウトを崩すことなく、データベースのように体系的な情報管理も実現できます。
3種類の検索機能により子ページまで検索できる
Notion Wiki機能では、以下の3種類の検索機能を使い分けられます。
サイドバーの検索機能 | 通常ページの場合ワークスペース内で検索者がアクセスできる全ページを対象に検索検索範囲の絞り込みは手動で設定可能 Wikiページの場合ホームビュー右上の検索欄が該当クリックすると、デフォルトで検索範囲がそのWiki内に設定された状態で検索モーダルが開くWiki内の子ページも含めて検索可能 |
ページ内検索機能 | 通常ページ・Wikiページ共通検索機能を呼び出したページ内の情報のみを検索子ページ配下の情報は検索対象外 |
データベース右上の検索機能 | 通常ページの場合データベースのプロパティのみを検索できる Wikiページの場合ホーム以外のビューが該当機能は通常のデータベース検索と同様 |
3種類の検索機能を使い分ければ、必要な情報を素早く探し出すことが可能です。
Notion Wiki機能の使い方
Notion Wiki機能を使いこなすには、次の3つを理解する必要があります。
- Wikiの作成方法【2STEP】
- ページオーナーの設定・変更方法
- ページの有効性の確認方法
操作手順を理解し、Notion Wikiをスムーズに運用していきましょう。
Wikiの作成方法【2STEP】
通常のページをWikiに変換する方法は、下の通りです。
- Wikiに変換したいページを開き、右上にある「…」メニューをクリックする
- 表示されたメニューの中から「Wikiに変換」を選択する
- 確認画面が表示されるので、「次へ」をクリックし、さらに「試してみる」をクリックする
データベースはWikiに変換できないため、「Wikiに変換」のオプションが表示されません。
Wikiを通常のページに戻す方法は、以下の通りです。
- Wikiを元に戻したいページを開き、右上にある「…」メニューをクリックする
- 表示されたメニューの中から「Wikiを元に戻す」を選択する
また、Notion Wikiには、以下3つのデフォルトビューが用意されています。それぞれのビューで異なる情報を表示してくれるため、目的に合わせて使い分けましょう。
ホーム | デフォルトのWikiビュー。標準のNotionページと同様に、自由にカスタマイズできる。Wikiのトップページとして、Wiki全体の概要や目次などを配置するのが一般的。 |
すべてのページ | Wiki内に含まれるすべてのページを一覧表示する。Wiki全体の構成を把握したり、特定のページを探したりできる。 |
自分がオーナーのページ | 自分がオーナーとして設定されているページのみを表示する。担当しているページをすばやく確認したい場合に役立つ。 |
3つのビューは、Wikiページ左上の「ホーム」ボタンをクリックすると切り替えられます。状況に応じて適切なビューを選択し、Wiki内の情報を効率的に管理しましょう。
ページオーナーの設定・変更方法
Wiki内のすべてのページには、「ユーザー」形式のプロパティでオーナーが設定されます。デフォルトではページ作成者がオーナーになりますが、必要に応じて変更可能です。ページオーナーを設定すると、各ページの責任者を明確にし、情報管理の質を高められます。
ページオーナーを変更する方法は、下の通りです。
- オーナーを変更したいページを開く
- ページ上部のプロパティエリアに表示されている現在のオーナーの名前をクリックする
- 表示されたドロップダウンメニューから、新しいオーナーの名前を検索して選択する
ページの有効性の確認方法
Wikiページのオーナーは、ページの有効性を確認できます。有効期限を設定しておくと、内容が正確かつ必要なページであることを示せます。
ページの有効性を確認する方法は、下のとおりです。
- 自分がオーナーであるページを開く
- ページ上部の「有効期限」セクションをクリックする
- 有効期限を特定の日付に設定するか、無期限で有効にするかを選択する
有効期限を設定すると、設定した日付が近づくと、ページオーナーに通知が届きます。通知を受け取ったオーナーは、ページの内容を確認し、必要に応じて更新できます。
Notion Wiki機能の活用事例|情報管理用ページの作り方
NotionのWiki機能を活用した情報管理用ページの作り方は、以下4つのステップに分けられます。
- STEP1:ページをNotion Wikiに変換
- STEP2:データベースの管理
- STEP3:タグによる分類
また、初心者向けにNotionでの情報整理に役立つ動画も用意しています。Notionを活用して情報を整理する方法が理解でき、仕事のスピード向上につながるため、ぜひ参考にしてください。
【初心者向け】Notion情報整理術でもう探さない・迷わない – YouTube
STEP1:ページをNotion Wikiに変換
まずは、情報管理に使用するページをNotion Wikiに変換します。
- ページ右上の「…」メニューをクリックする
- 表示されたメニューから「Wikiに変換」を選択する
- 右下にポップアップが表示されるので、指示にしたがってクリックし、「試してみる」をクリックする
変換後、ページ右上にWiki専用の検索バーが表示され、Wiki内のページを全文検索できるようになります。また、左側のサイドバーには「ホーム」ビューが表示され、「すべてのページ」「自分がオーナーのページ」などの他のページに切り替えることが可能です。
STEP2:データベースの管理
Notion Wikiで情報を管理する際は、データベースの活用が重要です。Wiki内では「フルページのデータベース」のみが表示され、「インライン形式のデータベース」は表示されません。インライン形式のデータベースを表示するには、フルページに変換する必要があります。
データベースを管理する際に推奨する方法は、以下の通りです。
- データベース本体は「フルページ」で作成・保管する
- ページの1番下にトグルブロックを追加し、フルページのデータベースを格納する
- ページ内でデータベースを表示する際には、「リンクドビュー」を使用する
なお、「リンクドビュー」を使用すると、誤ってデータベース本体を削除してしまうリスクを回避できます。
以下の記事では、データベース管理を詳しく紹介しています。Notion Wiki機能を使いこなすポイントも見つかる可能性があるため、ぜひ参考にしてください。
Notionデータベースとは?機能・基本的な要素、作成方法を徹底解説【2025年最新版】
STEP3:タグによる分類
情報を整理・分類するために、マルチセレクトプロパティを活用したタグ機能を使いましょう。
- 「ジャンル」プロパティを作成し、「生活」「趣味」「学習」「仕事」など、自由にオプションを設定する
- ページとデータベースを区別するために、「ページの種類」プロパティを作成し、「ページ」と「データベース」のオプションを設定する
関連するジャンルが複数ある場合は、複数のタグを付けることが可能です。例えば、「読書管理」というページには「生活」と「学習」の両方のタグが付けられます。
STEP4:見やすい表示に設定
最後に、Wikiページを見やすくカスタマイズしましょう。
- 「ボードビュー」を作成する
- グループ化を「ジャンル」に変更する
- 見やすいように背景色を設定する
さらに、並び順を調整するために、以下の手順を実行します。
- サブグループを「ページの種類」に変更する
- 空のグループを非表示にする
- 並び順を「ページ」→「データベース」の順に設定する
カテゴリごとに情報が整理できるため、ページとデータベースが明確に区別された、見やすく管理しやすいWikiページを作成できます。
企業がNotion Wiki機能を導入するメリット
企業がNotionのWiki機能を導入することで、社内情報の一元管理が可能になり、チーム全体が必要な情報に簡単にアクセス・活用できるようになります。社員は必要な情報を迅速に検索・参照できるため、業務効率の向上も期待できます。
また、経営陣と社員間の透明性を確保し、会社の目標や戦略を共有しやすくなる点も大きなメリットです。さらに、福利厚生やオフィスガイドラインなどの社内ルールの統一により、常に最新の情報を提供できます。
加えて、適切な権限設定を行っておけば、機密情報を守りながら、必要な情報を適切なメンバーと共有することが可能です。
【Notion Wiki機能に頼らない】Notionで作るWiki風社内情報ページの作り方
通常のNotionページとデータベース機能を組み合わせるだけでも、Wiki風の社内情報ページを作成できます。作成手順は4つのステップに分けられます。
- STEP1:新規ページを作成
- STEP2:Wiki内にサブページを設置
- STEP3:社内Wikiを構築
- STEP4:共有権限を設定
ここでは、Wiki機能を使わずにNotionで社内情報ページを作る方法を紹介します。
STEP1:新規ページを作成
まずは、社内情報をまとめて管理するための新規ページを作成します。Notionのサイドバーで「チームスペース」の横にある「+」ボタンをクリックすると、新規ページが作成できます。
既存のページに情報を追加したい場合は、「/ページ」と入力して新しいページを作成し、既存ページの配下に追加可能です。作成した新規ページは、社内Wikiのトップページとして機能します。
STEP2:Wiki内にサブページを設置
社内情報をカテゴリごとに分類するために、サブページを作成します。例えば、「福利厚生」「会社の方針」「チーム一覧」「お知らせ」など、チームに必要な情報に合わせてサブページを作成すると、情報を整理しやすくなります。
サブページは、「/ページ」と入力し、エンターキーを押すことで作成できます。複数のサブページを一括で作成したい場合は、サブページのタイトルをリスト形式で入力し、ブロックタイプを「ページ」に変換すると効率的に作成できます。
STEP3:社内Wikiを構築
作成したサブページに、具体的な情報を追加していきます。見出しやカラムを活用して情報を整理し、分かりやすく表示しましょう。
見出しは、「見出し1」「見出し2」「見出し3」など、階層構造を持たせられます。また、ページをドラッグ&ドロップで移動すると、見出しの階層構造に合わせてページの整理が可能です。
例えば、「福利厚生」ページの下に「保険」「給与」などのサブページを配置すると、階層化された情報構造を構築できます。「—」と入力するとで区切り線が追加でき、視覚的に情報を分けられます。
STEP4:共有権限を設定
Notionはページごとに共有権限を設定できるため、機密情報や社外秘情報を適切に管理し、情報漏洩のリスクを軽減できます。
共有権限を設定するには、ページ右上の「共有」ボタンをクリックします。表示されたメニューから、アクセスレベルを選択し、特定のユーザーやグループに権限を付与してください。
「設定」→「グループを作成」から、チームや部署ごとにグループを作成し、権限を一括で管理も可能です。また誤編集を防ぐために、ページをロックする機能も活用できます。
Notion Wikiのおすすめテンプレート4選
Notionには、目的に合わせた豊富なテンプレートが用意されており、Wiki作成にも活用できます。ここでは、Notion Wikiで活用できるおすすめのテンプレートを4つご紹介します。
- チームWiki
- プロダクトWiki
- エンジニアリングWiki
- 営業Wiki
テンプレートを活用すると、Wiki構築の手間を省けるため、情報共有環境を構築しやすくなるでしょう。
チームWiki
チームWikiテンプレートは、チームの業務プロセス、進行中のプロジェクト、専門知識などを一元管理するためのテンプレートです。各チームが独自のホームページを作成し、必要な情報を整理・共有できます。
テンプレートには会議議事録やタスクリスト、メンバー情報など、チーム運営に必要なページがあらかじめ用意されているため、すぐに使い始めることが可能です。
プロダクトWiki
プロダクトWikiテンプレートは、製品関連のドキュメントを一元管理するためのテンプレートです。製品仕様書・ユーザーマニュアル・FAQ・リリースノートなど、製品に関するあらゆる情報を整理し、チームメンバーが簡単にアクセスできます。
テンプレートには、製品概要・機能一覧・開発ロードマップなど、製品開発に必要なページが用意されており、開発プロセスの効率化が可能です。
エンジニアリングWiki
エンジニアリングWikiテンプレートは、エンジニアチーム向けのテンプレートです。開発プロセス、コーディング規約、技術ドキュメント、バグ報告などを一元管理し、チーム内での情報をスムーズに共有できます。
テンプレートには開発環境の設定方法、コードレビューの進め方、障害対応手順など、エンジニアリングチームに必要な情報が整理されており、開発効率の向上に役立ちます。
営業Wiki
営業Wikiテンプレートは、営業チーム向けのテンプレートです。営業戦略・顧客情報・商談履歴・営業資料などを一元管理し、営業活動の効率化を支援します。
テンプレートには顧客リスト・営業目標・競合分析・提案書テンプレートなど、営業活動に必要な情報が整理されており、営業チームのパフォーマンス向上に貢献します。
参考:営業Wikiテンプレート
Notion wikiを有効活用したい方は「合同会社Metoo」へご相談ください
Notion Wikiは、情報を整理・体系化し、チームメンバーが必要な情報に簡単にアクセスするための強力なツールです。
「チームのドキュメント管理が煩雑になっている」「情報共有の負担を減らしたい」「古い情報が放置されるのを防ぎたい」などの課題を抱えている方は、Notion Wiki機能の導入で解消できます。
しかし、Notion Wikiを使いこなすためには、機能の理解だけでなく、チームの状況に合わせた最適な設定や運用方法の確立が大切です。
なお、合同会社Metooでは、本質的な課題の可視化・分析を行なった上で、組織に関わる情報(ヒトモノカネ)が円滑に回る仕組みをNotionで構築するサポートを展開しています。
Notion wikiの活用方法や業務効率化に関するご相談があれば、以下よりお気軽にご連絡ください。