Notionで作成したページにパスワード設定は可能?5つのアクセス制限方法や対処方法を解説
「Notion上に保存している情報やパスワードが漏洩しないか心配」
「Notionのページに、WordPressのようなパスワードを設定できる?」
上記のような悩みや疑問を抱えている人もいることでしょう。
結論からお伝えすると、Notionの標準機能ではページ単位でのパスワード設定はできません。しかし、パスワード設定以外の方法でアクセスを制限したり、情報を安全に共有したりする仕組みが備わっています。
本記事では、Notionページへのアクセスを制限する具体的な5つの方法やアカウントを安全に保つための基本設定、パスワードを忘れた場合の対処法まで詳しく解説します。
なお、合同会社Metooでは、本質的な課題の可視化・分析を行なった上で、組織に関わる情報(ヒトモノカネ)が円滑に回る仕組みをNotionで構築するサポートを展開しています。
Notionでのセキュリティ対策についてお悩みの方は、お気軽にご相談ください。
また、以下の動画は1時間ありますが、Notionの使い方を日本一分かりやすく解説しています。Notionを使いこなせるようになりたい方は、ぜひご覧ください。
Contents
そもそもNotionで作成したページにパスワード設定は可能か

Notionでは、作成した個別のページにパスワードを設定する機能は搭載されていません。そのため、特定のユーザーとページを共有したい場合は、パスワードを発行するのではなく、対象のユーザーに対してページのアクセス権限を付与する方法を用います。
WordPressなどのCMS(コンテンツ管理システム)ではページごとにパスワードをかける運用が可能なため、同様の感覚でいると戸惑うかもしれません。
Notionで特定のページを共有したい場合は、Notion独自の「アクセス権限を管理する」という考え方を考慮しておく必要があります。
Notionページをパスワード以外でアクセス制限する5つの方法

Notionページにパスワード以外でアクセス制限する方法は、主に以下の5つです。
- 共有設定を活用する
- グループ機能を活用する
- 親ページからの権限継承を活用する
- チームスペースを活用して共有する
- ゲストユーザーとして招待して共有する
ここでは、それぞれの方法について詳しく解説します。
共有設定を活用する
Notionでは、共有設定を活用してページへのアクセスを細かく制限できます。
ページの右上にある「共有」ボタンをクリックし、招待したいユーザーのメールアドレスを入力して権限レベルを設定すれば完了です。また、Notionページで設定できる主な権限レベルは、以下の表の通りです。
| 権限レベル | 説明 |
| フルアクセス権限 | ページの共有設定を含め、すべての操作・閲覧が可能です。 |
| 編集権限 | ページの編集のみ可能です。共有設定の変更はできません。 |
| コメント権限 | ページへのコメントのみ可能です。編集はできません。 |
| 読み取り権限 | ページの読み取りのみ可能です。編集やコメントはできません。 |
| アクセス不可 | ページへの操作・閲覧が一切できません。 |
共有したい相手の役割に応じて、これらの権限を使いわけるのが基本です。
例えば、単に資料を確認してほしいだけなら「読み取り権限」、一緒に内容を編集してほしいなら「編集権限」を付与しましょう。
なお、Notionでページを共有する方法をさらに詳しく知りたい方は、以下の記事をご覧ください。
関連記事:Notionでページを共有する4つの方法!共有機能の3つのメリットや注意点を解説
グループ機能を活用する
Notionのページは、グループ機能を活用してもアクセス制限ができます。
あらかじめ共有したいユーザーを「マーケティング部」や「プロジェクトA」といったグループとしてまとめておき、そのグループに対して一括で権限を付与する方法です。
数人ほどの小規模なチームであれば、個別にメールアドレスを追加して共有しても大きな負担にはなりません。しかし、数十人以上の大規模なチームや部門全体でページを共有する場合、一人ひとり設定するのは大変な手間がかかります。
グループ機能を活用すれば、メンバーの追加や削除もグループ設定を変更するだけで済み、効率よく権限を管理できます。
親ページからの権限継承を活用する

Notionのページには親ページとサブページの階層構造があり、サブページは親ページのアクセス権限を自動的に継承します。
つまり、親ページで一度アクセス権限を設定すれば、その配下にあるすべてのサブページにも同じ権限が適用される仕組みです。
この権限継承の仕組みを活用することで、パスワード設定なしでも特定のメンバーにページを共有できます。親ページの権限を適切に設定しておけば、新しくサブページを追加するたびに個別に権限設定をする手間が省け、効率的にアクセス管理が行えます。
チームスペースを活用して共有する
Notionには、仕事の用途やプロジェクトに応じてカスタマイズできる専用のエリア「チームスペース」を作成する機能があります。
作成したチームスペースのアクセス制限を設けることで、そのスペースに参加しているメンバー限定でページの共有が可能です。
チームスペースは、サイドバーにあるチームスペースのラベルまでスクロールし、ラベルの右側にある「+」ボタンをクリックすれば作成できます。
部署ごとや特定のプロジェクトごとにチームスペースを作成し、参加メンバーを限定すれば、その中で作成・共有されるページはすべて自動的にメンバー限定となります。
関連する情報を一つの場所にまとめつつ、アクセス管理も同時に行えるため、組織的な情報共有に適しています。
関連記事:Notionのチーム活用をおすすめする3つの理由は?活用方法やテンプレート5選を解説
ゲストユーザーとして招待して共有する
ゲストユーザーとして招待する方法でも、Notionページへのアクセスを制限できます。
チーム共同のワークスペースに、特定の外部メンバーを「ゲスト」として招待し、ページを共有する方法です。
社外のパートナーやクライアントなど、ワークスペース全体のメンバーではない人に特定のページだけを共有したい場合に利用します。
ゲストとして招待されたメンバーは、招待されたページ(およびそのサブページ)の閲覧・コメント・編集ができるようになります。 そのため、ワークスペース全体の情報を見せることなく、必要な情報だけをピンポイントで外部と共有可能です。
Notionでパスワードを定期的に変更する方法

Notion自体にはパスワード変更のリマインド機能はありませんが、以下の方法でデータベース機能を活用することで定期的な更新を管理できます。
- 「更新日」プロパティを設定
- 「経過日数」を算出する関数(例:dateBetween(now(), 更新日))を使用
上記の方法でパスワードの期限切れを可視化でき、更新が必要なパスワードを一目で確認できます。
定期的な更新によってセキュリティレベルを維持し、万が一パスワードが漏洩した場合でも被害を最小限に抑えられます。毎回の変更は手間に感じるかもしれませんが、パスワードの使い回しによる事故を防ぐには非常に有効な対策です。
関連記事:Notionに潜むセキュリティリスク(危険性)とは?安全に使うための対策3選を解説
Notionアカウントを安全に保つ4つの基本設定

Notionアカウントを安全に保つ基本設定は、主に以下の4つです。
- SAML SSOの導入
- 2段階認証(2FA)の有効化
- データ暗号化の仕組み
- セキュリティ監査と脆弱性対応の体制
これらの設定を活用し、安全性を高めましょう。
ここでは、それぞれの基本設定を解説します。
SAML・SSOの導入
SAML(サムル)とは「Security Assertion Markup Language」の略で、認証情報を安全にやりとりするための規格です。また、SSO(シングルサインオン)とは、一度のログイン認証で、連携する複数のサービスを利用できる仕組みを指します。
SAML SSOを導入することで、Notionアカウントのセキュリティを強化できます。さらに、Notionがパスワード情報を直接保持しなくて済むため、情報漏洩のリスクを減らせます。
ただ、このSAML SSO機能は、Notionのビジネスプランまたはエンタープライズプランのみで利用可能であるため、無料プランやプラスプランでは利用できません。
これからSSML・SSOの導入を検討している方は、Notionのプランを変更しておきましょう。
関連記事:Notionの料金(無料・有料)プランを解説!機能の違いをご紹介【2025年最新版】
2段階認証(2FA)の有効化
2段階認証(2FA)の有効化は、アカウント保護の基本設定です。
2段階認証とは、ログイン時にIDとパスワードの入力に加えて、SMS(ショートメッセージ)や認証アプリ、メールによる確認コードの入力を求める仕組みを指します。
登録済みのスマートフォンやメールアドレスがなければログインできないため、万が一パスワードが第三者に知られても、不正アクセスを防止できます。
この2段階認証は、無料プランを含むすべてのNotionプランで利用可能です。そのため、特にチームで利用する場合は、メンバー全員が有効化するように推奨しましょう。
データ暗号化の仕組み
Notionのユーザーのデータは、AES-256方式で暗号化されて保存されます。
AES-256方式とは、アメリカ政府機関や大手クラウドサービスでも採用されている、非常に強固な暗号化方式です。
また、Notionのサーバーとユーザーのデバイス間の通信は、TLS 1.2以上という仕組みを使用して保護されています。 TLS 1.2とは、通信中のデータを暗号化し、第三者による盗聴や改ざんを防ぐ技術です。
クラウドストレージやデータベーステーブル、バックアップなど、Notionに保存されるすべてのデータが暗号化の対象となっており、安全に情報が保管されるようになっています。
セキュリティ監査と脆弱性対応の体制
Notionは、システムを安全に保つため、定期的なセキュリティ監査や脆弱性(ぜいじゃくせい)スキャンを実行しています。 さらに、外部・内部向けのサービスには、定期的なスケジュールでセキュリティパッチ(修正プログラム)を適用しています。
万が一、セキュリティ上の問題が検出された際は、問題の重大度に応じて迅速に解決される体制が整えられているため、Notionで管理している情報を安全に扱うことが可能です。
Notionのパスワードを忘れた際の対処方法【4STEP】

Notionのパスワードを忘れた際の対処方法は、主に以下の4ステップです。
- Notionの公式サイトにアクセスしてログイン画面を開く
- 登録しているメールアドレスを入力するか、使用しているログイン方法(GoogleやAppleなど)を選択する
- ログイン画面にある「パスワードをお忘れですか?」または「パスワードを忘れた方はこちら」というリンクをクリックする
- 登録したメールアドレス宛に、パスワード再設定用のメールが送信されます。メール内の再設定リンクを開く
- 新しいパスワードを設定する画面が表示されるので、新しいパスワードを入力してログインする
Notionのパスワードを忘れた際は、上記の方法を試してみてください。また、再設定したパスワードを再び忘れないように、パスワード管理ツールなどを活用して安全に保管するのがおすすめです。
Notionのパスワード設定に関するよくある質問

ここでは、Notionのパスワード設定やページの公開に関する、よくある質問を整理しました。 詳しく知りたい方はこちらをご覧ください。
Notionで公開したページを非公開にする方法はありますか?
一度公開したページを非公開にする方法もあります。主な手順は以下の通りです。
- 非公開にしたい公開中のページ上部にある「共有」メニューを開く
- 「共有」メニューから「公開」タブをクリックする
- 「サイト設定」を開き、公開メニューの下部にある「公開サイトを非公開にする」または「公開停止」をクリックする
上記の手順で設定すれば、一度公開されたページを非公開に戻すことが可能です
Notionで作成したページは検索エンジンに登録(インデックス)されますか?
Notionで作成したページは、設定によりGoogleなどの検索エンジンに登録(インデックス)することができます。
Notionで作成したページを検索エンジンに登録する際の手順は、主に以下の通りです。
- 公開したいページ上部にある「共有」メニューから「公開」タブをクリックする
- 「サイト設定」を開き、「サイトのアクション」または「詳細設定」の項目を開く
- 「検索エンジンへの表示を許可」または「ネット検索を許可」を「オン」にする
上記の手順で設定すれば、作成したページを検索エンジンに登録が可能です。
Notionでパスワード変更は簡単にできますか?
Notionのアカウントパスワードは、主に以下の手順で簡単に変更できます。
- Notionの画面左上にある「設定」から「アカウント」を選択する
- 「パスワードを変更」の項目を選ぶ
- 変更したい新しいパスワードと現在のパスワードを入力する
- 「上記内容で変更」ボタンをクリックする
上記の手順で操作すれば、パスワードの変更が可能です。また、変更したパスワードは忘れないように、適切に管理しておきましょう。
Notionのパスワード管理や設定に関してお悩みの方は「合同会社Metoo」へご相談ください

パスワード設定ができない場合でも、適切な方法を選定することで、、情報の漏洩リスクを減らし、安全に情報を共有できます。 また、Notion自体にも、2段階認証やデータ暗号化の仕組みがあるため、高い安全性を確保しています。
ただ、SAML SSOを導入する方法などはNotionの加入プランによっては利用できない場合があるため、事前に確認しておくことが大切です。
これからNotionでセキュリティ対策を徹底した上で情報共有を行いたいと考えている方は、ぜひ参考にしてみてください。
合同会社Metooでは、本質的な課題の可視化・分析を行なった上で、組織に関わる情報(ヒトモノカネ)が円滑に回る仕組みをNotionで構築するサポートを展開しています。